麻田浩展—心に映る風景—
展覧会情報
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開催期間
2022年8月6日 〜 2022年10月10日 まで
概要
麻田浩(1931-1997)は、南丹市八木町出身の日本画家、麻田辨自を父に、同じく日本画家、麻田鷹司を兄に持つ、美術家の一家に生まれました。しかし、美術学校等へは進まず、同志社大学経済学部に入学、大丸百貨店へ就職する道を歩みました。ただ、画家への道は捨てきれず、大学在学中から新制作協会に出品するなどの活動を続けました。そして、1962年に大丸百貨店を退職し、画家一本の生活を始めました。1971年から渡欧し、パリを拠点にしながらも、日本の新制作展や安井賞展などにも出品を続けました。また、この期間には版画制作にも力を入れフランス・ドイツ・ベルギーなどでも個展を開催しました。1982年、50歳で帰国し、京都市立芸術大学西洋画科の教授を務めながら、滞欧時から続く石や水、羽などの自然物をモチーフにした「原風景」を描いていましたが、その後「原都市」と名付けた廃墟や人工物へと作風が変遷しました。また、1991年にはキリスト教の洗礼を受けたことにより、次第に宗教的・精神的なテーマに傾倒していき、キリスト教の世界観に着想を得た作品を描くようになりました。
没後25年という節目に開催する本展は、初期から晩年までの油彩画、版画、ドローイングなど一堂に集め、麻田浩の全容を紹介します。