かなの美展ベスト・セレクションもう一度見たい所蔵作品

展覧会情報

かなの美展ベスト・セレクションもう一度見たい所蔵作品
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開催期間

2021年7月17日 〜 2021年11月23日 まで

概要

 書家・熊谷恒子(1893~1986)は、昭和期に女性のかな書家として活躍しました。そして亡くなる直前に《ありがとう》と《うれしいこゝ路》を書き、絶筆となりました。恒子は晩年、筆を持つことができない程衰えていましたが、皆に感謝の気持ちを伝えるため、最後の一筆を執りました。評論家・田宮文平(1937~2019)は同作品について、「熊谷恒子という一人の人間の存在証明として、人のこころをとらえて放さないものがある」と書家として歩んだ恒子の人生を称賛しました。昨年節目となる開館30年を迎え、新たなる一年目として、この展覧会では、感謝を込めて当館が所蔵する作品の中から、《ありがとう》や《うれしいこゝ路》など、恒子の秀逸な書を厳選して紹介します。

 本展では、当館で人気の高い恒子の作品から構成します。恒子が師・岡山高蔭(1866~1945)から勧められ、当時の中心的書道団体・泰東書道院の書展へ出品を重ね、1933年にかなの最高賞である東京日日・大阪毎日新聞社賞を受賞した巻子《土佐日記(初巻)》(1933年)を出品する他に、高蔭から受け取った手本をもとに、研究した随筆『徒然草』の《よろづのことは》(1971年)や、朝日新聞社主催の現代書道二十人展に出品した随筆『枕草子』の《月のいとあかき》(1980年)、最晩年に日展へ出品した《徒然草(序文)》(1986年)など、恒子の代表作を一堂に展示します。かな一筋を貫いた恒子の優美な書をお楽しみください。
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