美しき備え—大名細川家の武具・戦着—
展覧会情報

開催期間
2021年8月17日 〜 2021年9月20日 まで
概要
戦国時代、武将は数多くの武具・戦着(いくさぎ)を誂えました。武具とは鎧・兜などを、戦着とは陣羽織・鎧下着などを指します。それらは、命を守るための優れた機能性だけでなく、外見や意匠にも独創的な工夫が凝らされ、軍や自らの士気を高める役割を果たしました。泰平の世が続いた江戸時代も、武家の格式を象徴的に示す大切な道具として、代々が創意あふれる武具を備え続けました。そのため大名家伝来品には、武将の美意識を反映した個性豊かな武具・戦着が残されています。永青文庫にも、大名細川家の歴代藩主たちが所有していた武具が多数伝わります。本展ではその中から、2代・忠興(ただおき、1563~1645)が考案した具足形式「三斎流(さんさいりゅう)」の甲冑や、3代・忠利(ただとし、1586~1641)所用と伝わる変わり兜、鳥の羽根を全面に装飾した珍しい陣羽織など、美的素養を有する藩主たちが誂えた武具・戦着を最新の調査結果を交えながら紹介します。戦の道具に託された武家男性の洒落た一面をお楽しみください。