陶色遊覧/絨毯十色

展覧会情報

陶色遊覧/絨毯十色
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開催期間

2020年9月24日 〜 2020年12月13日 まで

概要

古来、素材に恵まれ、発展を遂げてきた中国陶磁。各時代に生み出されてきた美しい器の色は、長く世界を魅了してきました。当館にはその優品が所蔵されています。今回の展示では、唐・宋・明の時代ごとに特徴的な色調を軸にしつつ、その変容をみていきたいと思います。
唐 ―黄と緑―
  陶磁器の中でもよく知られる唐三彩は、鉛釉で彩られています。中国では、鉛釉は漢時代から用いられてきましたが、唐時代に緑、黄、白を基本とする三彩が確立すると、点彩、筋がけなど釉による表現の幅は飛躍的に広がりました。西域の息吹きを感じさせる「唐三彩鳳首瓶」では、釉色が交じり合いながら、文様を浮かび上がらせ、平面に雁と蓮の葉を描く「唐三彩荷葉飛雁文盤」では、釉色そのものが蝋抜き技法と共に文様を形づくっています。
 
宋 ―青と黒―
  灰釉を基本とする青磁と黒釉。どちらも鉄分の発色といいます。左の花生は、「砧青磁」として有名な南宋青磁で龍泉窯の器。龍泉窯は、「ひそく」(秘色)の青磁で有名な唐時代の古越磁(越州窯)の影響を受けたとされます。銹(さび)色が美しい釉色の茶碗は「河南天目」と呼ばれる華北産です。後漢時代に展開し始める黒釉は、先の越州窯にもみられ、その生産が早い段階で広範囲に行われていることもわかっているのです。
 
明 ―赤と金―
  金時代の磁州窯系に淵源を有する上絵付け(釉上彩)技法は、いつしか景徳鎮へ伝播し、やがて明時代成化(1465~87)の官窯御器廠(ぎょきしょう)で「豆彩」と呼ばれる品格ある五彩(色絵)として頂点に達します。その後、急激に生産量が増加した嘉靖(1522~66)から万暦(1573~1620)頃に、五彩は全盛期を迎え、その代表作が華やかな「五彩魚藻文壺」で、一方、五彩に金箔や金泥で装飾を施した絢爛豪華の極みと言えるのが、民窯の「金襴手」です。
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