墨の天地—中国 安徽地方の美術—
展覧会情報
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開催期間
2020年10月10日 〜 2020年11月15日 まで
概要
中国の江南に位置する安徽あんき地方は、天下第一の奇山といわれる名勝・黄山こうざんを有する山紫水明の地として、また文房四宝ぶんぼうしほう(墨・筆・硯・紙)の名産地として古くから知られてきました。明末清初(16世紀末~18世紀初)には、江南の成熟した文人文化、徽州商人の活躍による文物の流入を受けて、独特な芸術様式がこの地で発展します。絵画においては、墨色を活かした枯淡な画風の安徽派あんきは(新安派しんあんは)が成立します。また安徽の刻工による精緻な版画芸術は、広く東アジアで人気を博しました。
本展は、主に15世紀~20世紀初頭の絵画と版画78件(うち重要文化財4件、重要美術品3件)を通して、安徽地方の美術の魅力をご紹介する、日本初の展覧会です。墨より生まれる清らかな山水世界、華麗な版画芸術などをお楽しみください。