霊宝館名宝展夏季
展覧会情報
開催期間
2020年7月21日 〜 2020年8月30日 まで
概要
仁和寺は仁和4年(888)第五十九代宇多天皇(867~931)によって創建されましたが、もともと最初に仁和寺の建立を願われたのは、父帝である第五十八代光孝天皇(830~87)でした。本年は光孝天皇の崩御から1133年と特別な年にあたります関係から、例年春季・秋季の二季開催であった名宝展を、夏季も加え三季開催といたしました。夏季名宝展では、テーマを法親王が祈った「孔雀明王」と題して公開いたします。仁和寺の歴代住職が修法した孔雀経法はとても優れた効験あらたかなものであり、特に第六世守覚法親王(1150~1202)が第八十代高倉天皇(1161~81)の為に修した孔雀経法は、後に天皇直筆の感謝の手紙が届くほど、素晴らしい修法でした。また本年は疫病(コロナウイルス)が猛威を振るい、地域によっては自然災害も発生しておりますが、孔雀経の修法においては、孔雀が蛇を食べるように、一切の難を解くと考えられており、疫病や自然災害などの難も解かれるよう願っております。
よって本展では仁和寺歴代が修法した孔雀経の事跡を紹介すると共に、北宋時代の孔雀明王像(国宝)をはじめ、時代ごとの孔雀明王像を公開します。
さらに仁和寺御殿では唯一の仏堂、霊明殿の本尊(旧北院本尊)である国宝 薬師如来坐像を、三季ともに期間を限定し公開いたします。白檀製であり緻密、かつ截金も美しい薬師如来坐像です。平安時代から続く仁和寺の祈りや歴史、そして文化をご覧いただきたいと思います。