黎明—東西文化が共生した先史時代の近江—
展覧会情報
開催期間
2021年10月9日 〜 2021年11月21日 まで
概要
日本列島にさまざまな地域色をもって展開した縄文時代の土器文化。その地域色の広がりは、伊勢湾と若狭湾を結ぶラインを境界とするケースがしばしば見られます。現在の東西日本で方言や習俗が異なるのと似た現象がうかがえそうです。そうした縄文時代は、稲作を伴う「遠賀川系土器」文化が西日本に普及したことで終焉し、先史時代に一大エポックを築きました。この遠賀川系土器文化の広がりも、まさに伊勢湾と若狭湾を結ぶラインを境界としています。この境界に近いところに位置する近江では、西日本に広がる弥生文化をベースにしながら、東日本に残る縄文的文化の影響も色濃く受容して、両文化が複雑に共存する地域文化を展開します。
今回の展示では、公益財団法人滋賀県文化財保護協会が50年にわたって発掘調査した主な遺跡を中心に、縄文~弥生時代の近江文化を紹介します。