西教寺—大津の天台真盛宗の至宝—
展覧会情報
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開催期間
2021年10月9日 〜 2021年11月23日 まで
概要
比叡山の東麓、坂本の高台に天台真盛宗の総本山、西教寺があります。寺伝によれば、飛鳥時代に聖徳太子が創立、平安時代には比叡山延暦寺の関連寺院として、慈恵大師良源と恵心僧都源信が復興したといわれています。また、鎌倉時代に入ると、慈威和尚恵鎮が京都の法勝寺の末寺とし、法勝寺流の戒律を重んじる寺として興隆をみました。さらに、室町時代の文明18年(1486)には真盛上人が入寺すると、上人を慕う人々が全国から集まり、不断念仏が行われるようになりました。このように西教寺は、念仏と戒律を重んじるという、天台宗の中でも独自の位置を占めるようになり、戦後に天台真盛宗として分立しました。本年は、推古天皇30年(622)に崩御した、聖徳太子の1400年遠忌の年にあたります。さらに、比叡山延暦寺を創建し、天台宗をひろめた伝教大師最澄(822年入滅)の1200年遠忌の年にあたります。本展では、それを記念して、西教寺に伝来する文化財を紹介します。比叡山の麓に所在して、独自の天台宗文化を持っていた西教寺と、天台真盛宗の至宝をかつてない規模でご覧いただきます。