北澤美術館所蔵ルネ・ラリックアール・デコのガラスモダン・エレガンスの美
展覧会情報
開催期間
2021年9月18日 〜 2021年11月21日 まで
概要
ルネ・ラリック(1860-1945)は、パリを中心に活躍した装飾美術家です。ジュエリー・デザイナーとして出発し、世紀末の工芸改革運動「アール・ヌーヴォー」の旗手として、1900年のパリ万国博覧会でグランプリに輝き、国際的な名声を博しました。その後活動の分野をより広い購買層を対象にしたガラスに移し、シャープで量感のある作品を量産化し、世に送り出しました。1925年の「アール・デコ様式」の由来ともなった「アール・デコ展(現代産業装飾芸術国際博覧会)」では、最先端の電気照明を取り入れたガラス製の噴水塔や建築装飾を披露するなど、大規模な出展を通じて、フランスを代表するガラス・メーカーとしての威信を発揮しました。ラリックが目指したのは、20世紀の新時代にふさわしいモダンな生活様式とフランスの伝統である「エレガンス」を兼ね備えた作品でした。高いデザイン性を示しながらも、型吹きやプレス成形といった鋳型を活用した独自の製法を用いることで量産化を成功させ、「芸術と産業」を融合させたラリックは、一般市民までその製品を普及させ、第一次大戦後の荒廃した人々の心に生きる歓びと生活の豊かさを呼び起こしました。本展では、世界屈指のガラス・コレクションを誇る北澤美術館よりラリックのアール・デコ期の代表作約100点を厳選し、紹介します。「アール・デコ展」の中央広場の噴水塔のために制作された女神像などの貴重な作品、当時の雰囲気を彷彿とさせるテーブル・セッティングなど、華やかで洗練された20世紀初頭のモダンな生活様式がよみがえります。
会場
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