薬師寺の福神信仰と画僧古磵
展覧会情報
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開催期間
2021年3月20日 〜 2021年5月9日 まで
概要
法相宗大本山薬師寺は南都七大寺の一つで、白鳳時代680年に天武天皇が皇后(後の持統天皇)の病気平癒を祈願し、藤原京に建立を発願されたことに始まり1300年の歴史を誇ります。また法相宗は日本最古の宗派で、慈恩大師を開祖としその師・玄奘三蔵を鼻祖と仰ぎます。のち薬師寺は兵火や天災により国宝東塔・東院堂をのこし、ほとんどが消失しましたが1968年からのお写経勧進により伽藍が復興され、往時の姿が蘇りつつあります。
また薬師寺では国宝吉祥天女像に代表されるように、古くから護国仏教と神仏習合として福神信仰があり、境内社や塔頭において大黒天や毘沙門天、弁才天などが祀られていました。
あわせて薬師寺には浄土宗の画僧・明誉古磵(1717没)の作品が多く所蔵されています。古磵は細密な仏画を描く一方、飄々とした水墨をよくし、なかでも大黒天は有名で、その親しみ深い「だいこく様」は人々に愛されました。
本展では国宝東塔大修理竣工ならびに当館開館30周年を記念して、薬師寺の中近世の福神信仰を紹介するとともに画僧古磵の世界を紹介します。
福の神・大黒さまのご縁による展覧会を、この機会にお楽しみください。