蚕とまゆ展
展覧会情報
開催期間
2023年5月13日 〜 2023年8月27日 まで
概要
桑を栽培して蚕を飼い、繭を生産することを養蚕とよびます。美濃加茂では明治期に養蚕が始まり、昭和40年代頃まで盛んに行われました。1918(大正7)年、古井村(現・美濃加茂市本郷町)に、地元の製糸工場と合併して郡是製糸美濃工場が進出すると、この市域の養蚕業はますます活気づくこととなりました。また、市を流れる木曽川沿いは砂地部分が多く、桑がよく育つ土壌条件がありました。蚕は、病気になると収穫が見込めないことから、温湿度や桑のやり方など、常に注意を払って飼育しました。大きな繭を作るために、朝、昼、晩、夜中にと、こまめに桑をやり出荷まで家族総出で世話をしました。家族が普段生活をする部屋で飼育をしたため、座敷飼いと呼ばれました。
この展示では、養蚕にかかわる道具を展示し、失われつつある養蚕の生業の記憶をたどります。