北澤美術館所蔵 ルネ・ラリックアール・デコのガラス モダン・エレガンスの美
展覧会情報
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開催期間
2020年4月26日 〜 2020年6月21日 まで
概要
1920年代から1930年代にかけて、「アール・デコ」と呼ばれるデザインの様式が世界を席巻しました。アール・デコとは、フランス語の「アール・デコラティフ」、すなわち「装飾美術」から派生した呼び名で、より正確には、1925年にパリで行われ、しばしば「アール・デコ博」と称される「現代装飾美術・産業工芸国際博覧会」(Exposition internationale des Arts décoratifs et industriels modernes)のタイトルが元になっています。アール・デコ様式は、日本の建築、美術工芸品、デザインのさまざまな領域に影響を及ぼし、大正末期・昭和戦前には、わが国に独自の展開も見られました。本展は、このアール・デコを特徴づけるスタイル、時代精神を表すガラス作品で知られるルネ・ラリック(1860~1945年)の仕事を展観するものです。展示作品は、北澤美術館(長野県諏訪市)のコレクション約200点を中心に、日本とラリックのつながりを示す貴重な資料も公開されます。
一般的にラリックと言えば、アール・デコとともに、20年ほど先行する時代のジュエリーでも著名な作家です。今回の場合、ガラス工芸初期の1910年代から1930年代に至る作品群を通じて、工業化社会、新しい都市文明に合致したガラス製品が、どのようにして人々の生活や好み、ものつくりのあり方とともに変わったのか、ひいてはラリックが生きた世紀のキーワードである「近代:モダン」とは何かについて、調度品、食器セット、香水瓶、照明器具、カーマスコット(自動車装飾)など、幅広い作品によって分かりやすく紹介します。