新大和川と石川の治水絵図—若狭野浅野家の流域図を見る—
展覧会情報
開催期間
2023年10月14日 〜 2023年12月3日 まで
概要
大阪府立狭山池博物館 特別展「新大和川と石川の治水絵図-若狭野浅野家の流域図を見る-」
本展は、江戸時代に描かれた「新大和川・石川流域図」を紹介し、近世における両河川の治水対策をあつかう。
「新大和川・石川流域図」は、忠臣蔵で知られる赤穂藩浅野家の分家である若狭野浅野家が、堺町奉行を勤めていた時期に製作されたもの。平成18年に兵庫県相生市の民家で発見され、その後、大阪府立狭山池博物館に寄贈された。
絵図は、縦約2メートル、横約1メートルの大きさで、絹地に墨と彩色で描かれている。新大和川や石川の流路、堤防、水門、堰などの治水施設のほか、街道や村落、城郭、寺社などの地形や建造物も詳細に描かれている。
本展では、この「新大和川・石川流域図」を中心に、江戸時代の治水技術や、近世における大和川流域の様子を紹介する。
絵図には、新大和川の付け替え工事や、石川の氾濫防止のための堤防の築造など、近世の治水対策の様子が克明に描かれている。また、絵図の周囲には、絵図の作成者である浅野家家臣の署名や、絵図の作成にあたり参考にした資料のリストなどが記されている。
本展は、江戸時代の治水技術や、近世における大和川流域の様子を、貴重な史料を通して知ることができる展覧会である。