顕神の夢超越的なもののおとずれ

展覧会情報

顕神の夢超越的なもののおとずれ
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開催期間

2023年7月2日 〜 2023年8月17日 まで

概要

足利市立美術館で開催中の『顕神の夢 超越的なもののおとずれ』は、非合理的で直接的な経験が表現者にとってかけがえのないモチベーションとなる作品を集めた展覧会です。宮沢賢治や岡本太郎、草間彌生、横尾忠則など約50人超の作家らが出品しています。

展覧会のテーマは、「顕神の夢」という言葉に表されます。これは、宗教以前のものであり、宗教のもととなる出来事とも解釈できる心情を仮に名付けたものです。表現者たちは、訪れたヴィジョンをたよりに、自己を超えた名状し難い「何か」を捉えるべく身を焦がす思いで制作します。「何か」への思慕は、漠とした信仰心の発露ともいえます。しかし、描けば描くほど、作れば作るほど、その「何か」は、表現者の手からすり抜け別のものとなり替わってしまいます。そのため、彼らは向こうから「何か」がやってくるのを待つしかありません。

このような作品は既存の尺度では測りえないものです。かといって、排除するわけにはいきません。現に作品は凄まじい力をもって迫ってきます。ならば、私たちは、作品にふさわしい尺度を学び、鍛えなければなりません。尺度がそぐえば作品は豊かな世界を開示してくれます。また、このような観点から、いわゆるモダニズムの文脈でのみ解釈されていた作品を読み直すことも可能です。優れた作品はすべからく不可知の領域に根ざしていると思われます。

本展は、「霊性の尺度」という新たな視点で作品を分類しました。「見神者たち」「幻視の画家たち」「内的光を求めて」「神・仏・魔を描く」「越境者たち」という5つのカテゴリーによって、今までモダニズムの尺度により零れ落ち、十分に評価されなかった作品や、批評の機会を待つ現代の作品に光をあてるとともに、すでに評価が定まった近代の作品を、新たな尺度でもって測りなおすことにより、それらがもつ豊かな力を再発見、再認識する試みです。
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