草間彌生の自己消滅、あるいはサイケデリックな世界

展覧会情報

草間彌生の自己消滅、あるいはサイケデリックな世界
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開催期間

2023年4月29日 〜 2023年9月18日 まで

概要

草間彌生美術館で開催中の展覧会「草間彌生の自己消滅、あるいはサイケデリックな世界」は、草間の作品にみられるサイケデリック性に着目したものである。草間は、単一モチーフの強迫的な反復と増殖から生じる自他の境目が消えていく感覚を“自己消滅”と呼び、幼い頃からの幻覚体験を克服しようとする過程で必然的に生み出された作品をさまざまな制作手法で表現してきた。この実践は、創作を始めた当初からのテーマである一方、反復の制作原理や鏡の反射と光の明滅などによって、観るものを恍惚とさせる作品表現には、1960年代後半にアメリカを席巻したサイケデリック・ムーヴメントを特徴づけた、幻覚剤がもたらす知覚の変容を追体験させるような視覚効果と重なり合うものがある。本展では、そんな草間の作品世界にみられるサイケデリック性に着目し、さまざまな時代の豊かな創作ヴァリエーションを展示する。60年代後半にニューヨークの個展で発表した、六角形のミラールームのシリーズ最新作を初公開するほか、ハプニングなどの記録動画を用いた映画や関連資料を通して、ムーヴメントの推進力ともなった当時の草間の活動を紹介する。また、内的イメージを自由に描き出した活動初期のドローイングをはじめ、帰国以降の鮮やかな色彩のアクリル絵画や大型の立体作品、ブラックライトを使ったインスタレーション、さらには短編映像や文学作品なども展示する。草間の自己消滅のヴィジョンがつくりだす、サイケデリックな鑑賞体験を堪能してほしい。
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